[更新情報]


2015/10/22 Sion (arranged by Tyu-gen)

本ウェブサイトのReviewでノベルゲーム「eden*」を紹介しました。

作品好きが興じて、「eden*」の作中曲「Sion」(作曲者様:天門)を編曲しました。「Sion」は同作品中のメインヒロイン、シオンの主題曲です。

編曲方針は「自分でも演奏できそうなものにする」です。 実際、作成の際は、自分でピアノを使って音探しをしました。ただ、腕が三本無いと一人では演奏できません。 (誰かにヴァイオリンの主旋律を弾いてもらって、私がピアノで伴奏するとちょうどよい感じ。)

なお、原曲の方が、音源の数が多く、優美な雰囲気があるのは言うまでもありません。 原曲が気になる方は、ちょっと(相当?)極彩色なCDショップ(よーし、らしんばんまわすよー!など)を漁ると、堀出しもの的に見つかるかもしれません。


Sion (arranged by Tyu-gen)



minoriご担当者様へ

著作権法(以下「法」という。)第二十条(同一性保持権)、第二十七条(翻訳権、翻案権等)及び法第二十八条(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)を考慮し、 先般(平成27年2月)、貴社ウェブサイト総合インフォメーション宛てに、当該楽曲の編曲の可否に関して問い合わせをしました。 その後、貴社から本件に係る回答はありませんでした。

そこで、以下に掲げる1~3を総合的に勘案し、今般、編曲を当ウェブサイト上で公開することにしました。

1 法十八条(公表権)は、「著作者は、その著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、又は提示する権利を有する。」と規定しており、 同条は、原著作物に限らず二次的著作物についても、同様の公表権があるとしています。 それゆえ、編曲者である当方は、法十八条の規定に基づき、原著作物である「Sion」の二次的著作物である「Sion (arranged by Tyu-gen)」の公表権を有します。

2 本編曲は、商業利用を目的としたものではありません。それゆえ、本編曲を通して、当方が受け取る利益はありません。

3 当方の運営するウェブサイトには、アフィリエイト等の商業広告はありません。それゆえ、本編曲をウェブサイトで公開することによって、当方が受け取る利益はありません。

なお、法第十一条(二次的著作物) 及び法第百十二条(差止請求権)の規定から、原著作者は、二次的著作物に対する差止請求権を有すると解されます。 もし、当方が「Sion」の編曲を当ウェブサイトで公開することは、原著作者様の著作者人格権又は著作権の侵害に相当するとの認識がございましたら、ご連絡ください。

連絡先(表記中の「☆」を半角の「@」に置き換えて、ご使用ください。)


(参考)著作権法(昭和四十五年五月六日法律第四十八号)(抄)

(定義)
第二条 十一 二次的著作物 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。

(二次的著作物)
第十一条 二次的著作物に対するこの法律による保護は、その原著作物の著作者の権利に影響を及ぼさない。

(公表権)
第十八条 著作者は、その著作物でまだ公表されていないもの(その同意を得ないで公表された著作物を含む。以下この条において同じ。)を公衆に提供し、又は提示する権利を有する。当該著作物を原著作物とする二次的著作物についても、同様とする。

(同一性保持権)
第二十条 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

(翻訳権、翻案権等)
第二十七条 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。

(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)
第二十八条 二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。

(差止請求権)
第百十二条 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。


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2014/08/10 Chopin Etude 10-3 Dance

近年、アイドルグループ等と称せらるるうら若き女性陣が、 モダンでポップなトーンの曲のもと、楽しそうに踊っている様子が、各メディアにおいてよく見受けられます。

筆者は爾来、アイドル的なるものには疎いです。 巷間流行しているアイドル名を4つ例示せよなどと問われたら、「種族、洞窟、市場、劇場!」という具合に、 イギリスの哲学者であるフランシス・ベーコンの4つのイドラ(idola)を先に連想してしまいます。 ちなみに、イドラ(idola)はアイドル(idol)の語源であり、先入観、偶像、幻影などを意味します。

このような感じで、筆者はアイドル的なるものには疎いものの、 今般のアイドル的なるもののブームに肖(あやか)り、女性向けダンスの振付を考えてみることにしました。 振付曲はショパンのエチュード ホ長調 作品10-3 「別れの曲」です。

・・・曲が、アイドルっぽくない気がする?いえいえ、それはまさに先入観(イドラ=アイドル)です。 違うことなくモダン(近代)でポップ(popular:有名)な曲です。そんなわけで、二重の意味でアイドルっぽいです。多分。

[外部リンク YouTube] Chopin Etude Op.10, No.3 「別れの曲」【キャラミんStudio_小峰シロ】

※インターネットブラウザによっては、動画の挙動がカクカクして、うまく視聴できないかもしれません。 筆者は、Internet Explore 11でこのような現象を観察しています。 なお、Google ChromeやSafariではうまく視聴できることを確認しています。 もし、動画が挙動不審でしたら、インターネットブラウザを替えて、視聴を試みてください。


(謝辞)

以下のソフト・素材等を用い、本動画を作成しました。厚く御礼申し上げます。


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2012/05/23 Music.15

地上にある喜び或いは聖性への近接

Experimental opus.18



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2011/10/30 Music.14

曲は、無限に作れる。最近そんな気がしてきました。
今回はフゲッタと諸声部の転回対位法による、リズミカルなピアノ曲です。 (手法そのものはExperimental opus.13に萌芽的に見られます。参考までに。)


Experimental opus.17



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2011/10/20 Music.13

ト長調による和音ベースの音楽です。 組んでいたら出来上がった曲なので、特に何かをしてやろうという意図があったわけではありません。 むしろ、形式的操作によって曲が手早く出来上がるのが楽しかったという作品です。

Experimental opus.16


相変わらず、教会的な雰囲気が漂っています。あーめん。


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2011/10/08 Music.12

時代区分で譬えるなら、「バロック音楽の終焉と古典派音楽の黎明」という感じのする曲です。 なんだかポップ(?)な曲だなぁ。

Experimental opus.15


今回のストーリーは次の通りです。

「バロック的動機→バロック的なものに内包された古典派的要素の提示→バロック的なものの終焉→バロック的動機の古典派的展開(ピアノ)」

今回は旋律ベースではなく、和音ベースで作曲をしています。 そろそろ違ったステージが見えてきたように思います。


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2011/09/25 Music.11

着想から1ヶ月。ようやく完成。
2声対位法による讃美歌(らしきもの)です。 なんとなく、Gratia(神の恩寵、感謝)というタイトルをつけました。
でお ぐらてぃあす(神よ 感謝します)。


Experimental opus.14 (Gratia -perfect 5th- )


かつてない程、動機(曲の初めに単声で提示される「ソ-レ-ラ-ミ-シ-ラ-ド-シ-ラ-ソ-レ-ラ-ミ-シ-ファ-ソ」)に固執して作っています。 タイトルにあるPerfect 5thとは完全5度のことで、この動機の旋律動向を特徴づけています(「ソ-レ-ラ-ミ-シ-ファ」の部分。教則的には、5度の連続跳躍は生硬のため禁則とされるが、跳躍間は2度の遷移(「ソラシ」と「レミファ」)のため、まあいいかと思った次第)。
動機はその呼応を次々に呼びます。上声と下声はひっきりなしに入れ替わり、反行形(動機の旋律動向を真逆にしたもの。鏡像異性体。)まで登場する始末。それはもう偏執的です。
それにしても「呼びかけ - 応える」というのは何とも宗教的なモチーフですね。

転調動向は「Ⅰ(主音ソ)→Ⅴ(属音レ)→Ⅶ(導音ファ#)→Ⅰ(主音ソ)」。基本に忠実につくっています。 ト長調(ソ)からニ長調(レ)へ転調しますが、これは5度の転調です。ここにも5が埋め込まれています。

対位法を意識した作曲を始めて1年近く経とうとしていますが、 2声は随分制御できるようになったなぁと思います。


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2011/06/19 Music.10

例によって対位法音楽です。初めは情緒的ですが、途中からバロック的になります。 和音ベースより旋律ベースで作る方がやっぱり私の趣味に合っているように思います。


Experimental opus.13


さて、今回は「A→B→A’」という構成になっています。

Aでは最初に動機を提示しています。転調しながら展開しつつ、2声から3声対位法に移行しています。

Bでは3声によるカノンを展開しています。canonであってkanonではありません。個人的にお気に入りのパートです。

A’では、Aで提示した動機を混ぜつつ(←聞いても最早わからない・・・)、3声もつれながらクライマックスをむかえます。


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2011/05/08 Music.09

なんだか懐かしい感じのする曲ができました。 例によってパイプオルガンを用いているのですが、リードオルガンを用いて演奏されていた日本唱歌のような雰囲気があります。 聖堂というより一時代昔の日本農村の夕暮れ時を思い浮かべるのは私だけでしょうか?


Experimental opus.12 (The place where I can't return)


この曲は3つの部分から成立しています。便宜的にそれぞれをA、B、Cとしますと進行は「A→B→C→A’」(A’はAの再現部)と表現できます。 この進行は以下のようになっているように聞こえます。


Aは夕暮れになると農村の風景に溶け込むように流れる曲。田舎に帰りゆっくりしているところ、耳に入ってくる。

Bは充実の回顧。Aを耳にすることで募る懐かしい記憶。虫を捕ったり。川で遊んだり。秘密基地を作ったり・・・。

Cは永久の喪失。Bは二度とは還ることのできない追憶。言い知れぬ割り切れなさ。

再びA(A’)。募る記憶から再度曲へ注意が移ったところ。変わらない曲。夕暮れ時の農村の風景に溶け込みゆく。それを只聞いている。


そういったわけで「帰ることのできない場所(The place where I can't return)」というタイトルをつけた次第でした。


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2011/02/28 Music.08

錯乱気味の超絶技巧曲(演奏不能)が完成しました。曲調が随分様変わりした印象があります。

この曲の最初に提示されるメロディは、実は2ヶ月前から構想していたもので、様々なバリエーションが存在していました。 最終的にはこんな焦燥感のあるメロディバリエーションになってしまいました。もともとはパイプオルガンを音源とした定旋律にしようと思っていたので 重厚感があったのですけれどもね・・・。何故こんなことになったのか謎です(もともと曲作りでは歪んでいるという説がある)。

しかもこの曲、最も錯乱しているように聞こえる部分が最もロジカルに構成されている、という点でも不可思議な曲です。 そういったわけで、狂気と正気の紙一重な感じを味わって頂ければと思います。


[修正] 2011/05/22 パーカッションとテンポを修正しました。


Experimental opus.11 ( Rational Madness )



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2010/12/22 Music.07

| Experimental opus.10 |

二部構成の歪んだ宗教音楽です(謎)。やっぱりゲームのボス曲なんじゃないかと思います。

第一部は、もはや定番の対位法です。初めに動機を提示して、提示された動機を定旋律に配置して、対旋律を構成します。 対位法による作曲にだいぶ慣れてきたのか、対旋律の旋律動向が随分曲らしい展開をみせているなぁと思います。

第二部は、4声から成立しますが、すべてを別旋律にするのは避け、和音で魅せることを目的として構成されています。 対位法と比較したとき、和音ベースの作曲はやっぱり楽だなぁと思います。ただ、美麗でこそあれ流麗に非ず、といった感じでしょうか。

今回パイプオルガン以外の音源を使おうかと思ったのですが、結局パイプオルガン以外がしっくりきませんでした(進行性教会音楽症候群の末期症状)。 パイプオルガンを使っているので、クリスマスが近いことを鑑み「クリスマスミュージックだよ☆」と言うのも手かと思いましたが、そこはかとなく歪んだクリスマスになりそうなので、やめました。

曲自体は非常に長いです。多分、小節数で言えば今までで最長だと思います。そういったわけで作業用にどうぞ。

Experimental opus.10



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2010/11/14 Music.06

| Experimental opus.9 |

ハ短調のフーガを作ろうと思いました。

最初の4小節で提示した動機となるメロディが何やら情緒的だったので、 展開したらどうなるかと思ったのですが、やっぱり全体的に情緒的な感じになりました。 それじゃあ・・・、ということでさらに情緒的な成分をドラムを添加するなどして強調してみました。

Experimental opus.9


動機は切ない感じがするのですが、展開していくにつれて厳めしい雰囲気をまとってきます。 その厳めしさの臨界点で余裕が生まれ、最後は再び厳めしさの中臨在するといった感じでしょうか。

作った本人すらよくわかっていませんが、全体的に悲劇的な曲なんだと思います。RPGのラスボスの心境をうたった曲、みたいな。 ・・・一応これフーガなんだけどなぁ。


曲の動機となるメロディーは大切だとつくづく思います。


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2010/11/03 Music.05

| Experimental opus.8 |

進行性教会音楽症候群に罹患しています。
多分発症から中期症状に至っているのではないかと。

対位法を勉強するようになってから作曲方法が大きく変わって、三和音ベースというより、定旋律ベースでメロディラインを構成する、 という若干抽象度が高い方法を採用するに至りました。つまり、使われている和音の音を用いてメロディを作るのではなく、 和音となりうる音を用いてメロディを作る、というのに変わっています。

Experimental opus.8


この作品は二声から始まり、三声、四声と順次メロディーが増えていきます。 それぞれが独立したメロディーとして成立しつつも、 合わせるところは合わさって和音を構成しています(対位法)。

音楽が神学と密接にかかわっていた時代の発想なら、「バラバラなものの協和」(予定調和!)が心地よいと考えたのだと思います。 しかし、私は逆に「協和したバラバラ感」が心地よいと思っていまして、何も音楽に限らず人間もそうなのではないか、と謎に思っていたりするわけです。


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2010/10/13 Music.04

| Experimental opus.7 |

今回は、二声対位法を合成して、三声対位法的なものを作ってみました。(おそらく厳密な意味では三声対位法にはなっていない。)

二声対位法というのは、「定旋律」と「対旋律」という二つの旋律の協唱のことを言います、・・・が、なんのこっちゃわからないと思います。

大雑把に言うと、「定旋律」は全音符で提示される旋律で、 「対旋律」は二分音符や四分音符を用いて、定旋律が提起する和声を協唱する旋律です。 特に、二分音符のみから成る対旋律のことを「二分音符対旋律」、 四分音符のみから成る対旋律のことを「四分音符対旋律」と言います。 (とは言うものの、これは少し大雑把すぎる説明であって、実際はさまざまな規則が存在している。)

今回は、音楽がいかに理屈っぽく作られるのかについて、その制作過程を紹介したいと思います。

普通には、音楽と言えばメロディラインがメインに思い浮かぶと思います。 しかし、それはすぐれて現代的な話であって、中世教会音楽においてはむしろベース(通奏低音)がメインだったと言われています[1]

対位法における「定旋律」というのは、まさにベース部分に相当すると見做せるわけでして、これこそがすべてを成立させる根幹です。 例えば、以下のような「定旋律」を提起してみます。


Experimental opus.7 定旋律


「このぬるい全音符の羅列が本当にメインなのか?」と疑問に思ってくれたとしたら、私の意図は達成されたことになります。

さて、このぬるい「定旋律」に対して「二分音符対旋律」を構成します。 「二分音符で旋律作ればいいんでしょ」と単純に事が進めばよいのですが、 実際には様々な禁則事項[2]があって、それはもう作るのに苦労します。今回は成果物のみの紹介とします。 以下、「定旋律」と「二分音符対旋律」の協唱曲です。


Experimental opus.7 定旋律+二分音符対旋律



若干賑やかになったかと思います。さらに、まったく同一の「定旋律」に対して「四分音符対旋律」を構成してみましょう。なおこれもややこしいので、成果物のみの紹介とします。


Experimental opus.7 定旋律+四分音符対旋律


さて、「二分音符対旋律」と「四分音符対旋律」は同一の「定旋律」によって提起されていることに着目します。

「二分音符対旋律」と「四分音符対旋律」は直接的には無関係に作られていますが、 同じ定旋律が提起する和声を使ってこれらの対旋律は構成されてあります。 そのため、これらの対旋律は定旋律のもと協和するのではないか?と考えることができるはずです。

そういった考えのもと、すべてをごちゃまぜにした三声対位法(的なもの)を最後に紹介します。ちなみにここでの三声というのは、 「定旋律+二分音符対旋律+四分音符対旋律」です。


Experimental opus.7 三声対位法(的なもの)


ここにおいて「定旋律」がいかに根本的であるのかが、説明するまでもなく理解されることと思います。


|参考文献|

[1] 岡田暁生 著, 『西洋音楽史』, 2005, 中公新書

[2] 池内友次郎 著, 『二声対位法』, 2008, 音楽之友社


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2010/09/29 Music.03

またしても、音楽みたいなものができました。


| Experimental opus.6 |

この曲は、対位法的であるような変奏曲的であるような、謎の古典志向曲です。作った当人が何を作ったのかよくわかっていないのですが、作った当人の趣味が完全に反映されています(なんかまあ宗教色が増してきたあたりとか)。

実は、他の曲は一日あれば作れていたのですが、この曲はとにかく難産でした。他の曲は初期構想の下、音の配列を具象化するだけだったので、ある意味単純作業だったのですが、この曲は、音がどこに行きたがっているのかを聴き、その都度考えて作るというスタイルを取っていました(とはいえ、ある特徴的なフレーズに何度も回帰するというコンセプトだけは持っていた)。 そういったわけで、それはもう展開が途中で空中分解するやら、先の展開が見いだせないやらで、何度も何度も夜な夜な手直しを入れていました。そういったプロセスの結果、かつてより音遊びの厚みが増してきたため、単なる「音の配列」からまさしく「曲」らしくなってきたと思っています。


Experimental opus.6


若干長いので、「聴こう」などど思わず、「適当に曲を流しておこう」くらいの心構えで耳に入れることを推奨します。


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2010/09/11 Music.02

謎に音楽作品が溜まってきたので、今回は一気に吐き出したいと思います。折角なので、曲の紹介もそれぞれ行っていきたいと思います。


| Experimental opus.2 |

この曲の構造は実に単純で、最初の4小節で使う音(動機)を設定してます。しかも、和音構成は「完全1度 + 完全4度 + 完全8度(例えば「ド + ファ + ド」)」または「完全1度 + 完全5度 + 完全8度(例えば「ド + ソ + ド」)」のみを用いていています。後はそれはもう適当に、音の長さを1/2にしたり、1/4にしたり、音程進行を反転させたり、テンポを1/16拍子ほど遅延させて変奏していたら、こんなのになっちゃいましたという感じです。

当初は、古典的な曲を目指そうとしていたのですが、出来上がったのはゲームミュージックでした。

Experimental opus.2


| Experimental opus.3 |

この曲は、なんかまあ理屈っぽいです。たぶん私の趣味です、というより完全に私の趣味です。「こうやって作ったんだよー、えへへ。」と説明しても「わけがわからない」と一蹴されるだけな気がするので、まずは曲のソースを聞いてもらうのが一番かと思います。

Experimental opus.3のソース曲


簡単に言うと、Experimental opus.3はソース曲で提示した通りの和音進行の下で曲を展開しています(逆にいうと、ソースさえあれば別展開の曲ができる)。それを念頭に置いた上で聞いてもらうと面白いかと思います。
ちなみにパイプオルガンは私の趣味です。この曲も古典的な音楽を目指していたはずなのですが、RPGのラスボスっぽくなりました(謎)。

Experimental opus.3


Experimental opus.3のソース曲について補足すると、大局的な調進行は「主→属→下属→導→主」で、和音は「マイナー、メジャー」を反復しています。
なんだか、某RPGのプレリュード的な雰囲気のあるソース曲。原因は調進行が「主→属→下属→導→主」であることだと睨んでいます。実はこれに従うと簡単にきれいな曲が量産できるんですよね。


| Experimental opus.4 |

この曲は「イ短調とハ長調のハイブリドーマを作成したい。」というような意図をもって作られた作品です。イ短調とハ長調は調号が同一の(というよりこの場合は調号が無い)近親調で、特に平行調と言われます。そういったわけで、なんだか混ざりそうな気がしたので、混ぜました。

(後、もうすこしマニアックなことを言うと、この曲の構成にはもう一つの意図があって、和音のコード進行を「T→S→T→D→T→S→D→T」という超基本形に則って作っています(T:トニック、D:ドミナント、S:サブドミナント)。)

ともあれ、なんとなく十字を切りたくなってくる曲です。

Experimental opus.4


| Experimental opus.5 |

この曲を一言で表すなら「Something like Japanese tastes(和風な何か)」です。なんだかよくわからないものができました。

この曲の大きな特徴は、日本の音階の一つ、都節音階と呼ばれる音階にあります。都節音階は、三味線や筝で用いられる五音音階で「ド、ド#、ファ、ソ、ソ#」の五音だけで1オクターブが形成されています。

都節音階は私の印象では非常にメロディが作りやすかったので、今回は徹底的にメロディ主体で作ってみました。それはもう、メロディからメロディを生んでは混ぜ、移調前と移調後のメロディを並置し、3拍子と4拍子もごった煮にするわで、何というかデーモニッシュに多声的です。おそらく人間の手では演奏不能かと・・・。

ともあれ、このようなポリフォニックな曲は作ってみたかったので、個人的には気に入っていたのでした。

Experimental opus.5



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2010/08/28 Music.01

音楽みたいなものを作ってみました。(以下、Windows Media Playerで動作を確認しているmidi fileです。ダブルクリックすると開きます。)


Experimental opus.1


"Experimental opus"という名を冠する通り、これは実験的作品です。というより、今後も音楽を構成するというのは実験的な位置づけでやっていくと思います。

音楽に対するアプローチを、便宜的に「感情の表現としての音楽」と「理念の展開としての音楽」に分解して考えますと、私は前者ではなく後者に興味があるのだと思います。

たしか、「1.基調となる和音は根音+完全4度+完全8度、2.曲展開は完全5度で展開」という具合で作ったのだったと思いますが、いやはや実は厳密には成立していません。

そういったわけで「理念の展開としての音楽」というより、むしろ「遊びとしての音楽」というカテゴリーを想定して、そこに分類するのが適切なのではないかなぁと。まあそのような感じで、あまり理屈っぽくない楽しい作品です。


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