| 要旨 |
三権分立は、各権力(「立法」、「行政」、「司法」)のバランス(均衡・抑制)を取るためのものであるから、その目的に鑑みて各権力の地位は対等であるべきである。 しかし、認知の問題として「立法」が優位に見え、議員内閣制との関係で言えば、事実の問題としても「立法」は「行政」に対して優位であることを許容しているように見受けられる。 だが、それは変である。特に「立法」と「行政」については、仕切り直しが必要であると考える。それは、主権の運用の内実を強化し、結果として統治の質を向上することにつながる。詳細は検討の途だが、これが青写真である。
2019/08/11 三権分立の基本理念に鑑みると、特に「立法」と「行政」は仕切り直しが必要なのではないか?
[本文リンク]
| 要旨 |
国際がん研究機関(IARC)は2015年10月26日付で、赤身肉(red meat)は「ヒトに対しておそらく発がん性がある」、加工肉は「ヒトに対して発がん性がある」という評価結果を公表しました。
IARCのこの評価結果は、「わたしたちが普段食べている食品に発がん性があることを国際機関が認めた」というある種のショックを人々に与えました。 そして、IARCのプレスリリースは、社会の様々な情報発信の主体(政府やジャーナリスト)の執筆欲をかき立てるには、十分すぎる素材でした。
IARCがプレスリリースをした後、約1ヶ月にわたりほぼ間断なく、IARCのプレスリリースに関する記事を誰かが書いては情報発信をしているのが見受けられました。 しかし、2015年12月に入ると、このテーマで目新しい記事は出てこなくなりました。話題としてはほぼ出揃ったのかな、とわたしは解釈しています。
そこで、わたしが情報収集して適宜その情報を分析してきたものを選び出し、当Articleに収載することにしました。目次は次のとおりです。
■ 食品安全委員会の考え方(2015/11/30公表)について
■ 農林水産省の消費者向け情報提供(2015/12/01更新)について
■ IARCが公表したQ&A(2015/10/26公表)について
■ 科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体FOOCOM.NETの記事(松永 和紀. 2015/10/26公表)について
■ 何が発がんに寄与するのかについて 雑誌記事1(窪田順生. 2015/11/18公表. ダイヤモンドオンライン)
■ 何が発がんに寄与するのかについて 雑誌記事2(渡辺雄二. 2015/11/30公表. Business Journal)
国際がん研究機関(IARC)が赤身肉と加工肉の発がん性について報告したことに関する情報収集のまとめ
[本文リンク]
| 要旨 |
近年、こころの調子が悪いなと悩んでいる方やうつ病などの気分障害性の疾患に罹患する方が増えてきていると言われています。 わたしも、職務の都合、こころの調子と体の調子を壊して、病気休養せざるを得なかった人間です。
病気休養中、わたしが色々とシミュレーションしたり分析したりすることで病気に向き合い、整理したことは、ひょっとしたら、最近こころの調子が悪いなと悩んでいる方やそのまわりの方にとっても役に立つことかもしれないと思い、この記事を執筆することにしました。
わたしは、この記事を、どんな経験をしたのかではなく、どんな実践をしたらよいのかという観点からまとめました。 最近こころの調子が悪いなと悩んでいる方やそのまわりの方にとって、「かゆいところに手が届く」ようなものになっていたらいいなぁという淡い期待を込めています。
以下、目次です。
1. こころの調子はだれでも悪くなる
2. こころの調子が悪くなるのは自分の能力や性格のせいなのか
3. 最近こころの調子が悪いと感じているのだけれども、どうしたらよいか
4. 話を聞いてもらい状況が整理できたが、自分の置かれている状況が変わるわけではない。相変わらずくるしいが、どうしたらよいか
5. くるしい、もう限界。。。
6. 診断書が発行されて、病気休養することになった。いつごろ回復するのか
最近こころの調子が悪いなと悩んでいる方やそのまわりの方へ
[本文リンク]
| 要旨 |
国民レベルで大きな関心事となった「平和安全法制」法案は、平成27年9月19日に、参議院本会議で採決され、国会のルールに則り、粛々と可決されました。
私が本法案の採決の様子を眺めて抱いた感想は、「意思決定のやり方が、非常にまずかったね。」というものです。 また、私がこのような感想の後に抱いた希望は、「私たち社会的な意思決定の仕組みである民主制をよりよいものにしたいですね。」というものです。
私の考える「民主政治」の理想は、「だれかが満足するようなものではないが、だれもがそこそこ納得できるようなもの」を、 不格好ながらみんなで創り出すことです。
本記事で私は、私の考える「民主政治」の理想を実現するための民主制の仕組みを提案します。
制度論的でユートピア的なこの提案は、私たちの実践にすぐにつながるものではありません。 しかし、理想から現状を見返すことは、私たちが忍従的ではなく、より啓発的になるのに役立ちます。 そして、理想そのものは、現状に対する不満や不信感がどうしようもなく高まった時に、何かを変える実践を起こす際の羅針盤として役立ちます。 それゆえ、読者の皆様が「そうなったらいいなぁ」と共感するところがあれば、私の意図は達成されたことになります。
以下、本記事の目次です。
1. 「意思決定のやり方が、非常にまずかったね。」ということについて
2. 「私たち社会的な意思決定の仕組みである民主制をよりよいものにしたいですね。」について
2.1. 「会期不継続の原則」を撤廃してはどうだろうか。
2.2. 各委員会での審議に数の力で押し切れないような仕組みを組み込んではどうだろうか。
2.3. 政党が提案する法文修正案をもとに、国民が法文修正協議に参加できるようにしてはどうだろうか。
「民主政治」を理想的に実現するための仕組みについて
―「平和安全法制」法案の採決を眺めて―
[本文リンク]
| 要旨 |
第189回通常国会で内閣が提出した「平和安全法制」に係る法案の一部が、憲法解釈上物議を醸しています。具体的には、「平和安全法制」に係る法案によって新たに位置づけられる、いわゆる「集団的自衛権」の行使は、憲法解釈上合憲か違憲かということをめぐり、 主に政府・与党と野党・一般国民との間に政治的・感情的な亀裂が生じています。
このような社会状況を受け執筆に至った本記事のアウトラインは、次のとおりです。
1. 「集団的自衛権」の憲法解釈についての世間の政治運動でみられる意見と政府の見解を眺めた後、筆者の見解を示します。
2. 私たちは本件についてどのような希望をもつとよいのかについて、筆者が推奨したいことを語ります。
「集団的自衛権」という衣を身にまとった「個別的自衛権」
―違憲/合憲解釈の物議を眺めて―
[本文リンク]
| 要旨 |
本記事は、日本が推薦した「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」の世界遺産登録に係る韓国との物議を眺めていて筆者が感じたことと、 「日-韓(Korea-Japan)」の歴史認識を建設的に構築するための提案の、2つの部分から成立します。タイトル的に言えば、副題について先に記述し、主題を後で記述するという構図になっています。
また、若干詰め合わせ感がありますが、ユネスコ世界遺産委員会での「日-韓(Korea-Japan)」の両代表者の、 主に物議を醸しているところの発言の、英文(筆者聞取)及び和訳(筆者仮訳)も、付録します。あわせて、当該発言に対して、ちょっとした分析やコメントをします。
「日-韓(Korea-Japan)」の歴史認識を建設的に構築するための提案
―世界遺産登録での物議を受けて―
[本文リンク]
| 要旨 |
本記事において、我々は幸福の意識に係る理論についての仮説的な記述を行います。 本記事の目次は次のとおりです。
1. 幸福の量の変化
2. 幸福の感覚
3. 幸福の感覚の閾値
4. 幸福の意識
5. 議論
※本記事の原文は英語ですので、適宜日本語訳をご参照ください。(自分が書いた英語なのに、日本語訳がこなれていない説が。。。)
幸福の意識に係る理論についての試論
(Hypothetical description about the theory on Consciousness of Happiness.)
[本文リンク]
| 要旨 |
本記事は、東北沿岸部のとある村でアクションリサーチをしているnao氏と秋葉原で邂逅した際の対話概要です。 地方の周辺地域に対する支援のあり方について、俯瞰的な観点、局所的な観点を織り込みつつ、ブレインストーミングを行いました。 概要の目次は以下のとおりです。
◇導入
◇地方の都市部と地方の周辺地域について
◇地方の周辺地域におけるコミュニティの維持について
◇東北沿岸部のとある村でのアクションリサーチについて
◇おまけ
※nao氏は本概要を次のように鮮やかに要約しました。本対話の概要のみならず概況に係る理解に資すること大なので、付言いたします。
本対話は「コミュニティ活性化論の再考」という、きわめて公共的な議題を、「みう参拝」と「パンツ現象学」でサンドウィッチにしたものである。
[対話]地方の周辺地域に対する支援のあり方について
[本文リンク]
| 要旨 |
本論文では、土壌中放射性セシウム濃度の推移を理論的に推定することで、 各作物(玄米、大豆、そば)の放射性セシウム濃度が基準値を超過しないようにするために、 あと何年間資材対策を継続する必要があるのかを、予備的に評価します。 土壌中放射性セシウム濃度が500 Bq/kg(乾土)未満(2013年10月1日時点)の地域で玄米、大豆、そばの生産をする場合、 2020年以降、通常の肥培管理に切り替えても、作物の放射性セシウム濃度が基準値を超過する蓋然性は十分低いと評価します。
食品と放射性物質(更新): 土壌Cs濃度推移の評価
[本文リンク]
| 要旨 |
本論文では、土壌から農作物への吸収に係る理論式を構築します。次に、公表されているデータを用い、理論式の適用性を検証します。 最後に、「いつまで、どの程度、資材対策を続けたらよいか」という関心に応えるため、 資材対策を継続する目安を、予備的に評価します。 適正な肥培管理を行っている限り、土壌中放射性Cs濃度が、玄米であれば300 Bq/kg、大豆であれば330 Bq/kg、そばであれば730 Bq/kgをおおよそ下回っていれば、 作物の放射性Cs濃度が基準値100 Bq/kgを超える確率は十分低いと評価します。
※どおでもいいですが、これ執筆するのに1年以上かかりました。 記事「2012/04/08 大豆と放射性セシウム」で提起した課題に対して、包括的に回答を用意したつもりです。
食品と放射性物質(更新): 作物へのCs移行理論
[本文リンク]
| 要旨 |
本記事は、間接汚染による影響が示唆される品目として大豆に着目し、農地土壌から大豆への放射性セシウムの移行の程度について、実態データに即して解析することを目的とします。 大豆の移行係数は、もっとも低く見積もった場合でも幾何平均値で0.026と推定され、農林水産省が「農地土壌中の放射性セシウムの野菜類及び果実類への移行の程度」で示している他の野菜類の移行係数(幾何平均値で概ね0.01未満)と比較しても、 高い部類に分類されることが示唆されます。
食品と放射性物質(更新): 大豆と放射性セシウム
[本文リンク]
| 要旨 |
平成23年7月以降、不安心理によって縮小した牛枝肉の需要規模および低下した価格弾力性は回復していません。 このような中、取引頭数は例年並みにまで回復しているところですが、これは供給過多の状態であり、 価格弾力性の低下と相まって牛枝肉の価格下落が急速に進行している状態であると分析します。 他方、7月以降の牛肉における放射性セシウムの含有実態は、暫定規制値超過率的にも、濃度的にも、低いものへと漸次推移してきているところです。 今後この傾向が続くようでしたら、もはや買い控えという概念で説明するには、極端な事例になっていると思われます。
| 要旨 |
放射性セシウムの暫定規制値が500 Bq/kgから100 Bq/kgに引き下げられた場合、影響があると考えられるのはイモ・茶等ときのこ等です。 しかし、暫定規制値引き下げによる影響は、ほとんどの品目で微小なものに過ぎず、暫定規制値を引き下げようと据え置こうと、 口にするもののにほぼ変化はないと考えられます。
| 要旨 |
本記事は、食品の3機能性について、所感をふんだんに交え、概説したものである。 否、概説を交えながら所感を述べたものと言った方が適切である。 次第にまとめる気が起こらなくなったため、考えていること次々放り込んだ。 そのため、これは論説文ではなくアイディアノートである。 洞察のエッセンスが散りばめられているものとして、理解を頂ければと思う。
| 要旨 |
あるデータ系列の平均値と、そのデータ系列を分割して作った各グループの平均値の平均値は一般には一致しない。しかし、各グループの要素数が均等であればこの限りではない。ということを数学的に証明した論文。
| 要旨 |
まず我々は教養とは「相手の関心のあることの関心を持つ」こととして定式化を行った。 次に、この思想を具現化しうる教育制度設計を行い、「共同作文のこころみ」という事例を基本骨格としてその内実を検討した。 なお、これらのこころみは初等中等教育課程の総合的学習の時間で実施することを想定した。というような内容の、 どちらかというと議事録と言った方がいい論文。
| 要旨 |
学問から真理の探究という意義を剥奪した以上、学問は一体何をしているのかが問題になる。 そこで、さしずめ事実をありのままに記述する事実の学というのを想定してみることにする。 事実の学というのは、事実を参照にする学である。事実を参照にする以上、既知の事実に対して整合的な解釈を与えるように務めるということが要請される。つまり、事実に整合するか否か、というレベルでの判断が避けようもなく入ってくる。 ところで、事実の実証研究には何がしかの系を構築する必要があるが、系を構築するというのはある観点から系を構築するということに他ならない。だから、この場合、既知の事実に整合的に接続できるような系を構築することが要請される。 ということは、その系で得られた結果には、事実としての都合の良し悪しが付随していることになる。よって、さしあたっては、事実としての都合の良さに基づいて、都合のよい事実をつくれるかどうかが問題になってくる。 それは事つくりの工学ともいうべきものであり、主観を排して客観的事実を記述するのではなく、主観的に客観的事実を作り出すものなのである。故に、学問は事実をありのままに記述する事実の学というより、事づくりの工学という地位を有するのではないか。というようなことを書いた論文。
| 要旨 |
学問の目的は一般的に「いつでも、どこでも、だれであっても成立する法則」としての真理探究という形で権威付けられる。その場合学問は真理に対する形式的な了解から、その形式に合致する具体的内実を探究するものとして位置づけられる。 しかし、そのような形式に合致する具体的内実は原理的に存在しえないため、具体的内実の探究を真理探究として権威付けることは不可能である。さらに、そのような真理観は百害あって、あっても一利程度のものであると考えられる。 かくして、真理に依存しない形での学問の方策を提唱するという論文。
| 要旨 |
本論文では、まず食料自給率を上げることと個人の食の嗜好性を満たすことは矛盾するとして、後者を限定する必要があることを主張する。その際、Quality Of Life(QOL)という観点からは批判も出るかと思われるので、QOLの内容を検討し、その批判を回避する迂回路を通る。最後に、個人の食の嗜好性を満たすことを限定するにあたり、食料自給率の高い食材を用いて「食文化」を再生することを考える。
| 要旨 |
私Tyu-genが国家公務員Ⅰ種試験を受験するにあたり書いてきた日記をまとめたもの。また、推奨できると思った勉強方法と試験対策に関して書いてみたもの。
| 要旨 |
「脳死は人の死」というのは今更騒ぎ立てることではない。現行法も改正法も留保付きでそのようになっており、改正法ではその留保のつけ方が変わったということである。改正法では「脳死が人の死」なのではなく、親族が脳死判定状態にある患者の生死を決定することになる。親族の心理的負担は相当なものになるのではないかなぁ。というようなことを書いた論文。
| 要旨 |
理想の投射先の位相をずらすことで、男性は男性、女性は女性で自閉的にその像を規定していっているのではないか。 女性の社会進出とは女性の職場進出と同義であり、女性の社会進出が提唱されたときにこのことに関する十分な検討がなされていなかったため、現代のような状況になっているのではないか。というようなことを考えた論文。
| 要旨 |
「脳で意識が生まれる」とするのは論点先取であり論理的に問題がある。脳で外界情報が再構成されて意識として立ち上がるなら、もともと再構成するべき当の外界が分かっていたことに他ならない。脳で意識が生じるよりも、まず意識の方が先立つのでなければならないため、脳を原因として意識が生じるとする因果関係は否定するべきである。というようなことを書いた論文。